密室はなぜ作られるのか 森博嗣「詩的私的ジャック」

森博嗣「詩的私的ジャック」

今回は森博嗣さんの作品で西之園萌絵と犀川助教授が登場する「S&Mシリーズ」の第四作目となる「詩的詩的ジャック」についてあらすじや感想について書いていきたいと思います。

詩的私的ジャックのあらすじ

私立S大学に助手として通う杉東千佳(すぎとうちか)は、大学にあるログハウスのなかで裸の状態で殺されている女性を発見する。殺害された女性は私立T大学の前川聡美(まえかわさとみ)。殺害が行われたログハウスは密室の状態ではあったが自殺にしては不自然な点が多いため他殺として警察は調査を始める。私立S大学で担当している講義を持つ犀川助教授は、過去に殺人事件を解決した経歴があることを西之園萌絵(にしのそのもえ)から聞いた杉東にこの事件についてを知らされるが、犀川自身、事件には興味がないためログハウスを確認せずに大学へ戻った。

ゴールデンウェーク直前、犀川は工学部事務の学生係に呼び出され、犀川が担任をしている学生である結城稔(ゆうきみのる)に面談をして退学をしてもらうようにお願いされた。後日犀川は稔と面談を行うが、稔はロックバンドを結成しておりテレビにも出演するほどの人気があるため大学に来ることができず、単位を取りきれないため退学をすることになった。

私立S大学の事件から2ヶ月後、今度は私立T大学の実験棟の中で私立S大学の相田素子(あいだもとこ)が殺害されているのが発見され、1つ目の事件と同じく今回も密室の中での殺害と判明する。

1つ目の事件と2つ目の事件の被害者の共通点として結城稔の熱烈なファンということで、警察の捜査線上に稔の名前が上がるが・・・

詩的私的ジャックの感想

注意:若干のネタバレが含まれます。

ミステリーでは鉄板である密室に対して犀川の本当の密室なら犯人は部屋の中にいるから密室殺人は本来なら殺してから密室にする密室前殺人か密室にしてから殺す密室後殺人って考え方は共感するばかりでした。確かにミステリーの密室には完全なる密室ってないですよね。あるとすれば自殺するくらいしか考えられませんね。

今回の作品でメインと行ってもいいくらいの西之園と犀川の関係の変化、本当に読んでいて西之園が可愛くて仕方なかったです。犀川の出張中の西之園の心的描写を読み進めると自分の知らない犀川を知っている杉東や国枝に対して羨ましく思ってしまうのも無理ないですよね・・

連続殺人の主軸ともなり得る、「なぜこの密室を作ったのか」。これを解決する終盤は続きが気になりすぎて最後まで一気に読んでしまいました。

次の作品では西之園と犀川の月日がどれくらい経過しているか分かりませんが早く読みたいです。

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