蓮見圭一「水曜日の朝、午前三時」

水曜日の朝、午前三時

今回は蓮見圭一さんの「水曜日の朝、午前三時」についてあらすじおよび感想について書いていきたいと思います。あるテープに吹き込まれたある女性の人生を追って人生について考えさせられる作品でした。

あらすじ

もしかしたら有り得たかもしれないもう一つの人生、そのことも考えなかった日は一日もありませんでした―――

この物語は四条直美(しじょうなおみ)という人物がのこしたテープをもとに進んでいきます。直美の娘の四条葉子(しじょうようこ)と結婚した僕が語り手となっている。

テープに吹き込まれていた内容は1970年代の回想、日本では大阪万博が開催されておりそこで四条直美は万博のホステスとして働いていた。直美には両親から決められた許婚が存在していたのだが結婚を先延ばしにするためにホステスに応募し住んでいた東京から期間限定で大阪に移り住んでいた。

ホステスは全国から集められた美女、そして万博には若く優秀な省庁の男性職員がいたことから万博会場では多くのロマンスが発生していた。直美もその中の私が一番求めていた男性を見つけました。その男性が臼井さんでした。

直美と臼井は徐々に仲良くなっていたのだが、直美の知り合いから臼井さんがほかのホステスと付き合っていることを知らされる。

感想

注意:若干のネタバレを含みます

大枠としてはラブストーリーに当てはまるとは思うのですが、ラブストーリーもありながら人生の意味について考えさせられます。

この物語はすでに直美が脳腫瘍でなくなったあとから始まります。直美の遺書ともいえるこのテープ、この中に詰め込まれた直美の人生を読んでいく中で人生を楽しむためにはどうすればいいのかを少しわかった気がしました。語り手となっている主人公の直美の夫の物語最後の行動が直美とかかわったからこその行動でこの小説らしくて好きでした。

いい意味でフィクションのような大展開がないことで、より直美の考えていたことや後悔がつたわりやすく感情移入しやすかったです。

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